自分の身の回りにある何でも無い、でもどこか気になる風景を描いています。 どこが気になるのかは、その時によって違いますが、色だったり形だったり、自分のその時の気分だったりで、どこか引っかかるものがある時に描いてみたいとなります。 最初は素通りしていたけど、何度も見かけているうちに気になる風景に変わる時もあったり。 画材は色鉛筆を主に使っていて、鉛筆やペンを併用する事もあります。 1色ずつ重ねて行きながら描いていくので、一つ作品を仕上げるのにとても時間がかかってしまうのですが、その間に生活の中でモチーフとなる風景を再び見て何かを感じたり、絵を描きながら様々な事を考えたり、そういう事が絵に影響を与えているように感じます。 その日の体調によっても重ねる線や色が違ってきます。 そうやって膨大な時間を絵の中に閉じ込めるように描いていく中で、ピカーッとはしていなくてもぼうっと微かに灯るような魅力が宿らないだろうか、何でもない風景が少し特別なものになりはしないだろうかという思いを持って、日々制作しています。
2024年1月1日 横山大河